「シゲちゃん」
「なに」
「シゲちゃん」
「なんだよ、用件があるなら早く言えっての」
「こないだ俺がもらった花の名前知ってる?」
「知るかよ!!なにその同じ眼球を共有してる前提の質問!!(笑)写真でもなきゃ無理だわ(笑)」
「あ、俺それ知ってるかも!写真探す〜」
「なんで小山はこの情報量のなさでわかるんだよ(笑)こわいわ(笑)」
「あったあった、手越これのことー?」
「小山さんありがぁとぉ。シゲこれー!」
「なんで撮ってんだよ……」
「エマちゃんとお似合いで可愛かったんだもん。ねーっ。」
「ねーっ。」
「どれ、んっと……」
「お、だーますお疲れーぃ」
「なにしてんの。あぁラジオでもらってたやつ」
「あーぁ、この花のこと覚えてないのシゲちゃんだけだぁ。俺に興味ないんだぁ。」
「うるせぇな(笑)花の名前教えねえぞ(笑)自分でやれ自分で(笑)」
「うそうーそ!教えてシゲちゃん」
「仕方ねえな。たぶんアネモネだと思う。俺も詳しくないから自信はないけども。」
「アネモネ」
「手越アネモネやって」
「アネモッッッッネ、ぱかっ」
「アネモネ撮りたい!手越そのままにしてて!(笑)」
「なんだこれ(笑)ほら、会議に戻りますよ皆さん、」
アネモネかぁ。
ふと目を向けた先にはツアー資料が広がっている。